第129章

翌朝早く、私はかつて通っていた大学に向かった。

教務課の前に立ち、深く息を吸い込んでから、退学手続きのために重い扉を押し開けた。

手続きを終えて教務課を出て、階段を降りたところで、後藤寧々と鉢合わせた。

彼女は数冊の本を抱えて足早に歩いてきたが、私を見るなり目を丸くした。

「寧凪? どうしてここに? 講義?」

「ううん、退学手続きに来たの」

私は彼女に微笑みかけた。寧々はさらに驚いた表情を見せる。

「えっ! どうして急に退学なんて? 何があったの?」

「いろいろあってね。また今度ゆっくり話すわ」

「もう、今教えてよ。ちょうどこれから空きコマだから、カフェでお茶でもしよう」

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