第130章

後藤寧々と別れて帰宅すると、堀内逸弥からメッセージが届いた。

『寧凪、週末は空いてる? いい個展があるんだけど、一緒に行かない?』

私は少し考えてから、返信を打った。

『週末は後藤寧々と約束があるの。また今度ね』

『そっか。楽しんできて。無理しないでちゃんと休むんだよ』

私は頷いているウサギのスタンプを一つ返した。

スマホをしまい、荷造りの続きを始める。

段ボール箱の整理をしていると、小さなブリキの缶が出てきた。

開けてみると、中には色褪せた缶バッジが入っている。

これは確か、孤児院にいた頃、あの子がくれたものだ。

あれから随分経つ。彼は今どうしているだろうか。まだ生きて...

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