第147章

注射器の針が私の腕に向けられた。だが、男の手は篩のように激しく震えており、いつまで経っても血管に針を刺すことができない。

バンッ!

診療所の古びたドアが、乱暴に蹴り開けられた。

「警察だ、動くな!」

堀内逸弥が先陣を切って飛び込んできて、その後ろに数名の警察官が続いた。

堀内逸弥は二歩で駆け寄り、その男を乱暴に掴むと、私の上から引き剥がして床へと投げ飛ばした。

「寧凪、大丈夫か?」

彼は私を抱き起こし、戒めを解きながら、体に傷がないか素早く確認した。

私は首を振った。

「私は平気。早く寧々を見てあげて」

警察は迅速に早乙女星奈ともう一人の男を取り押さえた。そして、後藤寧々...

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