第164章

荷物の片付けを終える頃には、すっかり夜になっていた。

アリがどうしてもパパと一緒に寝たいと駄々をこねるので、私も好きにさせることにした。

後藤辰和は子供に絵本を読み聞かせているうちに、自分も一緒に寝入ってしまったようで、布団すら掛けていなかった。

寝室に入って二人に布団を掛けてやると、その気配でアリが目を覚ました。

「ママ、来たの? パパとアリと一緒に寝る?」

「ママは布団を掛けに来ただけよ」

布団の端をしっかりと入れ込んでいると、アリが私の手をぎゅっと引っ張った。

「ママ、お願い。一緒に寝ようよぉ。アリ、ママと一緒じゃないと眠れないの」

寝ぼけ眼の小さな女の子を見つめ、私は...

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