第168章

私は口角をわずかに上げ、静かにその様子を眺めていた。

丸山は挨拶もそこそこに、単刀直入に切り出した。

「辰和君、あんたも離婚してずいぶん経つんだから、そろそろ身を固める時期じゃないかね」

「もう若くはないんだ。今すぐ相手を見つけて子供を作らないと、後々苦労することになるよ」

「お祖母さんだってあんなにお年なんだ。ひ孫の顔も見せずに死なせるなんて、残酷な真似はできないだろう?」

すると、お祖母様が不機嫌そうに口を挟んだ。

「私はまだまだ元気だよ。何が死なせる、だい」

丸山はばつが悪そうに笑う。

「ちょっと大げさに言っただけですよ。辰和君に真剣に考えてもらおうと思ってね。他意はあ...

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