第182章

アリはひとしきり泣きじゃくった後、彼の胸元から顔を上げた。その両目は赤く腫れ上がり、まるで二つの小さな桃のようだった。

彼女は私の方を振り向き、しゃくり上げながら尋ねてきた。

「ママ、パパはいつ治るの?」

私は歩み寄り、ティッシュでその小さな顔を拭ってやった。

「安心して。病院のお医者さんや看護師さんはみんな一生懸命診てくれているから、パパはきっとすぐに良くなるわ。あっという間にね」

アリはこくりと頷き、再び後藤辰和の胸に顔を埋めた。

しばらくすると、くぐもった声が聞こえてきた。

「パパ、今夜一緒に寝てもいい?」

「アリ、パパのそばにいたい。もし夜に痛くなったら、アリがふーふ...

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