第188章

彼の瞳がすっと暗く沈んだ。

「お互い様? 見返りが欲しい? 大人の男女だから?」

失言だったと気づいたが、口から出た言葉はもう取り消せない。どうせ言ってしまったのだから、このまま押し通すしかない。

「間違ったこと言ってる? そもそもそういうものでしょ。男女の仲で言えば、私のほうが損してるじゃない」

「こっちは見返りなんて求めてないのに、よくそんなこと言えるわね」

彼は私を見つめたまま数秒沈黙し、不意に距離を詰めてきた。

私は思わず上半身をのけぞらせる。

だが彼の手が伸びてきて私の後頭部をホールドし、そのまま唇を塞いできた。ひどく強引で、どこか罰を与えるようなキスだった。

息が...

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