第189章

四年が経った。

彼を憎み、恨み、顔も見たくないと思った時期もあった。

けれど彼は私を救い、守り、命がけで私の盾となってくれたこともあった。

それに、アリのこともある。

あの子は、パパとママが一緒にいる、普通の温かい家庭をあんなにも望んでいるのだ。

私は目を閉じ、小さく息を吐いた。

「後藤辰和」

「ん?」

「もう、あんな真似はしないで」

私の脚を揉んでいた彼の手が、ぴたりと止まった。

「何がだ?」

「自分の体を傷つけるようなことはしないでって言ってるの」私は言葉を紡ぐ。「私には、そこまでしてもらう価値なんてないわ」

彼は何も言わず、ただ黙々と私の脚をマッサージし続けた。...

ログインして続きを読む