第47章

 そのケーキを後藤佳奈の口に押し込んだわけでもないのに、早乙女星奈は、これも全部私のせいにするつもりらしい。

 早乙女星奈は子どもを抱き締めたまま、しゃくり上げて泣いていた。

 甲高い泣き声は、あっという間に大勢の野次馬を引き寄せる。

 そこへ、後藤辰和もやって来た。

 早乙女星奈は救い主でも見つけたように顔を上げる。

「辰和、お願い……寧凪に言って。怒るんなら私にぶつければいいから、佳奈だけは傷つけないでって……」

「もし佳奈に何かあったら、私、もう生きていけない!」

 涙ながらの訴えに、周囲の連中もすっかり同情モードだ。ついでに口々に私を責め始める。

「なんて女だよ。大人...

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