第211章 山下真衣に異変

重役たちは呆れ返っていた。なるほど、やはり鈴木七海の息がかかった人間だというわけか。

中平記由は広報部長を一瞥し、淡々と言い放つ。

「リリースを出せ。鈴木社長の指示通りにな」

腐っても中平記由は大株主の息子であり、社内にもシンパは多い。普段からその発言力は絶大だった。

広報部長は身震いし、即座に部下へメッセージを飛ばした。急いで声明文を作成しろ、と。

「狂ってる、どいつもこいつも狂ってやがる。まさか中平記由まで、鈴木七海と一緒に発狂するとはな」

佐藤拓実は怒りのあまり小刻みに震えている。

実のところ、中平記由とて内心は穏やかではない。

緊張で胃が痛む思いだが、それでも彼は無条...

ログインして続きを読む