第242章 支払った代償

実際のところ、北村氏が競売にかけられた後の売却益は、まず裁判所の手によって従業員の未払い給与や保険金、慰労金、賠償金などの清算に充てられ、残りの金額が融資や負債の返済に回されることになっている。

破産手続きさえ完了すれば、北村氏の企業と鈴木七海は完全に無関係となる。彼女に従業員の給与を支払う義務はなく、すべては裁判所が処理してくれるのだ。

佐藤拓実は彼女を諫めるように言った。

「鈴木七海、この件は君が首を突っ込むべきではない。あとは裁判所が処理してくれる」

鈴木七海は少し考え込んでから口を開いた。

「佐藤さん、一つ考えがあるのですが、賛同していただけますか」

「どんな考えだ?」

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