第328章 負傷

「鈴木社長、ご無事ですか!」

寒川行雄は鈴木七海の側へ駆け寄り、彼女の安否を確認しながらも、周囲を取り囲む連中から鋭い視線を外さなかった。

「俺が間に合ってよかった。一歩遅ければ取り返しのつかないことになっていましたよ!」

鈴木七海は重々しく頷き、視線を落として自身の傷口を一瞥した。未だに血は止まらず、むしろ出血の勢いは増している。

薄暗い照明の下、彼女の顔色はひどく蒼白に見えたが、それでも意識だけははっきりと保たれていた。

「私の推測が正しければ、京藤宏史が護衛につけた人員は遠ざけられたわ。だからこそ奴らに隙を突かれた。佐藤奈須の状況も分からない。ここは私が引き受けるから、あなた...

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