第355章 卑しい

「七海ちゃん、病院のことは聞いたよ。大丈夫か?」

小林大雅が珍しく真面目な顔になる。

鈴木七海はくすっと笑った。

「もし大丈夫じゃなかったら、今ここに座ってないでしょ。だから安心して。あなたは聖生グループと浅海永子さんのことだけ見てればいい。他のことまで気を回さなくていいわ」

からかうような口調だと察して、小林大雅は照れくさそうに笑う。

「まあ、他のことに首突っ込んでもいいんだけどさ。永子が怒りそうで……君の存在、すごく気にしてるだろ?」

鈴木七海は彼らと親しく、しかも抜きん出て優秀な女性だ。

女なら誰だって、恋人を奪われるかもしれない相手は怖い。

それを聞いた七海の目元の笑...

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