第402章 引き抜き

盗聴器……?

佐藤奈須はそう言うと、鈴木七海の手からスマホを受け取り、興味深げに表面を眺めながら言った。

「外付けのデバイスかもな。端末の部品に紛れ込ませてるとか」

「あるいは盗聴アプリ。もしくは、端末そのものが乗っ取られてる」

「あり得ない」

鈴木七海は後者を即座に否定し、断言した。

「このスマホには会社のファイアウォールが入ってる。ロックも、簡単に解除できるはずがない」

となれば、犯人が手を出せたのは——自分とスマホが離れていた隙だけ。

内部の部品に、極小の盗聴デバイスを仕込まれた。

「黒田星奈……」

黒田星奈なら、やりかねない。いや、やれる。

鈴木七海は指の関節を...

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