第406章 ゆすり取って一筆

カフェテーブルの空気が、じわりとおかしくなっていく。

寒川行雄は鈴木七海に取り入ることしか頭になく、今にもお茶でも運びそうな勢いだった。

一方の鈴木七海は、冷たくもなく熱くもない──その温度のない態度。鈴木南の目にはそれがひどく刺さり、何度も奥歯を噛みしめては「白々しい女」と心の中で罵った。

だが寒川行雄がいる。鈴木南は下手に暴れられなかった。

コーヒー一杯分の会話を終え、昔話もひととおり片づいたところで、鈴木七海が時間を確認して言う。

「こうしません? 寒川家として聖生グループとの協業にご興味があるなら、会社のほうへ移りましょう」

「ないなら……岳少も、そろそろお帰りでいいと思...

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