第457章 松坂利之の綿密な算段

松坂利之が、西南軍区を突然離れた。

「もう着いた」という連絡に、佐藤奈須も鈴木七海も同じように息をのむ。二人は目を合わせ、胸の奥に嫌なざわつきを抱えたまま、しかし結論だけは早かった。

「今すぐ迎えに行く。ここにも黒田星奈の目があるかもしれない。松坂利之の身に危険が残ってる」

「分かった」

二人はすぐ動き、空港で松坂利之を拾った。顔色はまだ青く、病み上がりの気配が濃い。傷も明らかに治り切っていない。こんな無理な移動は、身体に堪えるはずだ。

鈴木七海と佐藤奈須の胸に「やめさせるべきだ」という思いが膨らむ。だが今は言っている場合じゃない。二人は松坂利之を車に乗せ、そのまま引き返しながら言...

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