第485章 佐藤奈須の家産を気にかける

一度の探りで、鈴木七海が得た情報は吉凶入り混じっていた。

良かった点は、実験室の背後に別の操り手がいると確信できたことだ。

黒田星奈でさえ、駒にすぎない。

悪い点は……差し迫っている。

暗号は手がかりゼロ。頭を抱えていたそのとき、外から足音がまた近づいてきた。

巡回の人間が鈴木七海と上村愛美を見つけられず、ついにこんな奥まで捜しに来たのだ。

鈴木七海の目が鋭くなる。胸の奥がきゅっと縮んだ。

次いで、周囲でチカチカと灯るサーバー群を悔しそうに睨み――腹をくくる。

彼女は主電源へ身を滑らせ、ためらいなくレバーを叩き落とした。

サーバールーム全体を、強制的に停電させる。

「おい...

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