第488章 村上明慶の後ろめたさ

三人はそれぞれ手を打った。

狙いは同じ。上村愛美を連れ出し、ほかの二人を踏み台にしてでも自分が「選ばれる側」に回ること。

一瞬で病室の空気が張り詰めた。火花が散るような緊迫感に、赤ん坊でさえ気づいたのかもしれない。

さっきまで静かだった子が、浅海武治の腕の中で突然「わあっ、わあっ」と泣き出した。

「……この子!」

上村愛美は眉をひそめ、すぐに赤ん坊を抱き取る。

そのまま三人の男にまで苛立ちが移ったのか、きっぱりと言い放った。

「ここは七海ちゃんが面倒を見てくれてるの。だから、三人とももう帰って。こんなに大勢の世話はいらないわ」

三人は何か言い返そうとした。

だが上村愛美の態...

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