第489章 彼は村上明慶ではない

鈴木七海は、どうしてもはっきりさせたかった。

黒田星奈が裏で積み重ねてきた数々の悪事。その果てに、どんな裁きが下るのか。

なにより厄介なのは、黒田星奈の背後に、正体の知れない勢力がいることだ。

決着を急がなければ、黒田星奈はまたどこかの力で引き上げられるかもしれない。そうなれば、自分がやってきたことはすべて無駄になる。

松坂利之は、もともと鈴木七海に隠すつもりなどなかった。

黒田星奈には情状の余地はない。罰を受けるのは当然だと考えている。村上明慶の反対を押し切り、松坂は言った。

「たぶん、おまえが思ってるより深刻だ」

「詳しく」

鈴木七海たちは腰を下ろした。松坂利之は重い声で...

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