第502章 鈴木七海の罠に落ちる

満重真典の理屈は、やけに筋が通っていた。

――いまの自分は所詮、立場も弱い。中村健にとって決定的な「役に立つ証拠」なんて、そう簡単に掴めるはずがない。

だが、鈴木七海に認められて本当に会社の上層へ食い込めたら話は別だ。

そのときなら、中村健に流せる情報も今よりずっと増える。そうだろ?

満重真典は、そうやって自分をうまく納得させた。

そして「当面は中村健のことは置いておく」と、いかにも自然な流れで結論づける。最近は鈴木七海の案件に集中するのが先決だ、と。

結果、数日続けて中村健のもとに、満重真典からの連絡は一切来なくなった。

中村健は、そこでようやく察した。

オフィスの真ん中で...

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