第504章 口論

小川和真は一撃を決めると、長居はせず、すぐに佐藤奈須のそばから身を引いた。

立ち去り際、顔を歪めて吐き捨てる。

「この一太刀は鈴木七海にくれてやるつもりだった。来なかったんなら――まあいい。おまえらは同じ穴のムジナだ。おまえにくれてやっても同じだろ」

「まさか、おれが見抜けないとでも思ったか? おまえら二人がどんな連中かくらい」

小川和真は嘲るように扉の外へ目をやり、くっと笑った。

「おまえみたいなやつが、ほんとにおれを外に出す気でいるのか?」

「……あるわけない」

「だろうな。おまえら、もうおれのことが憎くてたまらないはずだ」

佐藤奈須は片手で刃の入った箇所を押さえ、もう片...

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