第512章 白崎敏也の妹

長いこと探していた人物に、ようやく動きが出た。鈴木七海が興奮しないはずがない。

「山下真衣、いまどこまで進んでるの?」

浅海永子の足取りを掴んだというのだ。ならば、見つけ出すのもあと一歩――そう思った。

ところが、山下真衣は悔しそうに首を振る。

「問題はそこなんです。……どうやら、また一足遅かったみたいで。浅海永子と思しき人物が、療養施設のほかの連中と一緒に逃げ出したのを最終確認しました」

「……は?」

中村健の監視下で、逃げおおせたというのか。

さすがは浅海家の兄弟の実妹――そう言うべきなのかもしれない。

とはいえ、手がかりだった療養施設が使えなくなる。浅海永子がそこにいな...

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