第516章 白崎政光の態度を探る

浅海永子と白崎范明は、そもそも被害者だ。

この二人に法廷で中村健を指弾してもらえるなら、直接「証人」として出廷できる。余計な手間も、面倒な段取りも、かなり省けるはずだった。

これまで鈴木七海がその話を出さなかったのは、中村健が証拠の始末を徹底しすぎていたからだ。

あれだけ綺麗に痕跡を消されてしまえば、浅海永子たちを見つけ出せない限り、中村健の罪の多くは決定打に欠ける。

だが今は、二人がこちらにいる。話は一気に単純になった。

問題はただひとつ――二人が「やる」と言うかどうか。

鈴木七海は浅海永子の態度を思い返し、さらに浅海家の兄二人が中村健に向ける憎悪を想像する。

少なくとも浅海...

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