第518章 白崎範明が考えを変える

「浅海さん、ご安心ください。浅海さんはもう了承して、協力するって。今は国内で鈴木社長と一緒に話を詰めているところです」

山下真衣は浅海永子に落ち着くよう手で示し、微笑んで続けた。

「そうでなきゃ、浅海さんも浅海さんを私のそばに置いたりしませんよ」

「……それなら、いい」

浅海永子は低くつぶやき、考え込むようにうなずいた。

視界の端に、白崎范明の細い背中が映る。胸の奥が、針で縫われるみたいにちくちく痛んだ。

慰めに行きたい。そう思って一歩踏み出しかける。

けれど中村健への憎しみが、足を止めた。唇をきゅっと噛み、無理やり心を固くする。白崎范明を許さない。意地を張って、そっぽを向く。...

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