第522章 法廷で彼女に供述を翻させる

誰もが予想していなかった。白崎范明が、こんなにもあっさり白崎政光について行こうとするなんて。

だからこそ一同は、白崎范明が白崎政光の車に乗り込もうとするのを、ただ呆然と見ているしかなかった。

ドアが閉まる、その直前。

佐藤奈須が、ふいに動いた。

「待って!」

白崎范明の腕を掴み、強引に引き留める。白崎政光が連れて行こうとする流れを、力ずくで止めたうえで、低い声で白崎范明に確かめた。

「本当に……あいつと帰る気か?」

白崎政光の視界が届かない位置で、白崎范明は必死に首を横に振った。

もちろん分かっている。白崎政光が自分をまともに扱うはずがない。

ついて行けば、いい目なんて見ら...

ログインして続きを読む