第119章

「いい? 言っておくけど、私は別に手放しで鷺沢雪紘を買ってるわけじゃないのよ。ただ、柚季の落ち込みようがあまりに酷いし、現状を見れば彼ぐらいしか適任がいないから助け舟を出しただけ。あんたからもしっかり言っておいて。死に物狂いで柚季のご機嫌を取りなさいってね」

「へいへい、わかったよ」

 婚約者様からの命令は絶対だ。椎葉櫂に拒否権などあるはずもない。ただちに遂行あるのみだ。

 椎葉櫂は徹夜で脳味噌を絞り出し、完璧なプロポーズ計画を作成した。

 それを鷺沢雪紘のメールアドレスに送りつけると、そのまま泥のように眠った。

 送られてきた計画書を見て、鷺沢雪紘は終始眉をひそめていた。

 そ...

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