第135章

一人目が怖気づけば、二人目、三人目、四人目と続くのは必然だった。

 彼らは一本のロープで互いを繋ぎ、支え合って前進していたはずだった。だが今やそのロープは、力を貸してくれる頼もしい絆ではなく、奈落へと引きずり込む鉛のような重荷でしかなかった。

 これ以上進むことを拒む者が、後を絶たない。

「前の足跡が消えていく……もうあの人を見つけるなんて不可能だ」

「寒すぎる。これ以上進んだら、こっちが凍死しちまうぞ」

「俺は救助に来たが、自分の命を犠牲にしてまで聖人君子になるつもりはねえよ」

「こんなところで死にたくない」

「俺は戻るぞ」

「隊長、この任務はもう無理です! たった一人のた...

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