第198章

水無瀬柚季は慌てて彼を突き飛ばそうと手を伸ばしたが、その拍子に襟元のボタンが弾け飛んでしまった。

 鷺沢雪紘が、低く鋭い声で制する。

「動くな」

 柚季の動きが止まる。

 雪紘の首にかかっていた赤い紐。それが柚季のブラウスのボタンに絡まっていたのだ。

 先ほどの抵抗で紐が引っ張られ、ボタンを引きちぎってしまったらしい。

 雪紘が視線を落とすと、そこには雪のように白い肌が露わになっていた。

 目が眩むほどの白さだ。

 彼は一瞬、呼吸を忘れた。

 傍らにいた光ちゃんが、小さな手で目を覆う。

「きゃっ、はずかしー」

 危うく「パパとママ、いちゃいちゃしてる」と言いそうになり、...

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