第211章

叢雲柚斗は、口元に皮肉っぽい笑みを浮かべて鷺沢雪紘を見やった。

「鷺沢社長、俺の彼女にそこまで構うのは、いかがなものかと思いますけどね?」

 鷺沢雪紘は冷ややかな目で彼を睨みつけた。

 それを聞いた社長が、驚いたように声を上げる。

「いやあ、叢雲さんはお若いのに、もうお付き合いされている方がいらっしゃるとは」

「そこまで若くもないですよ」

 水無瀬柚季も、もうすぐ三十路だ。

 社長は感嘆した。

「そうですか? 叢雲さんはどう見ても私の娘と変わらないくらいお若く見えますが」

 叢雲柚斗は、愛おしげに水無瀬柚季を見つめる演技をした。

「彼女は童顔なんですよね。二人でいると、よ...

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