第221章

薄暗い寝室。絡み合う二つの体が、部屋の熱気をさらに高めていく。

 荒い息遣いが、重なり合い、響く。

「んっ……」

 甘い声を漏らし、水無瀬柚季は彼に翻弄され、理性を失いかけていた。

 彼は一歩も引かず、執拗に攻め立ててくる。

 抗えない快楽に、堕ちそうになったその瞬間――。

 パシッ!

 乾いた音が響いた。

 水無瀬柚季は、彼に平手打ちを食らわせたのだ。

 高まっていた熱は瞬時に凍りつき、沈黙の中で急速に冷めていく。

 彼は動かない。

 彼女もまた、動かなかった。

 長い、長い静寂の後。

 水無瀬柚季は、圧し掛かっていた重みがふっと消えるのを感じた。鷺沢雪紘は身を起...

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