第241章

体の中から灼熱の奔流が突き上げ、水無瀬柚季は心の中で「しまった」と叫んだ。

 対峙する男もそれに気づいたのか、顔に不気味な笑みを浮かべる。

「怖がらなくていいんだよ。君を傷つけたりしない。ただ、君と一緒にいたいだけなんだ。絶対に幸せにする。今日という日を越えれば、君もわかるはずだ。僕こそが、誰よりも君を愛しているんだって」

 どこから湧いて出たのよ、この狂人は!

 水無瀬柚季は崩れ落ちそうになっていた。体内で暴れ回る奇妙な熱が、理性を焼き尽くそうとしている。思考はまとまらず、ただ一つ、「この男の手には落ちてはならない」という本能だけが警鐘を鳴らしていた。

 彼女は車椅子の手すりを死...

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