第244章

雨宮澪が去ったあと、水無瀬柚季は椅子に座り込んだまま、物思いに耽っていた。

 ダイニングに戻ってきた鷺沢雪紘は、光ちゃんを連れて辺りを見回したが、雨宮澪の姿が見当たらないことに気づく。

 彼は口元をわずかに緩め、言った。

「さあ、食事にしよう」

 水無瀬柚季が答える。

「あとで、光ちゃんを学校まで送ってあげて」

「君はどうするんだ?」

 彼女が戻ってきてからというもの、子供の送迎はずっと二人でしていた。鷺沢雪紘は目を細める。

「まさか、雨宮澪を追いかけるつもりか?」

「ええ」

 水無瀬柚季は隠そうとしなかった。

「なんだか胸騒ぎがして……嫌な予感がするの。澪を一人で帰す...

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