第156章 淡い琥珀の瞳

医者が呼ばれた時、西園寺希美は頭からすっぽりと布団を被り、石のように固まっていた。

白魚のような指が布団の端を強く握りしめている。誰かが入ってくる気配を感じると、彼女はさりげなく布団をさらに引き上げ、身体を小さく縮こまらせた。

そんな彼女のささやかな抵抗は、神宮寺蓮の鋭い視線から逃れることなどできなかった。

先ほどまで赤く染まっていた目尻や、涙の粒で濡れた睫毛の様子を思い出し、神宮寺蓮の瞳の奥に極めて淡い感情の揺らぎが走った。彼は拳を口元に当て、小さく咳払いをした。

医者は依然として腫れ上がっている足首を診察し、眼鏡の位置を直すと、慎重な口ぶりで告げた。

「神宮寺社長、西園寺さんの...

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