第245章 実の父親

マルコが彼女の懸念を払拭してくれたのを見て、西園寺希美は小さく安堵の息を吐いた。彼女はマルコから写真を受け取った。チェキのような、少し厚みのある手触りだった。

「君の父親が撮ったものだ」

マルコは神宮寺蓮の念押しを思い出し、その写真の出処を明確に伝えた。

しかし西園寺希美の表情は淡々としており、写真を持つ手も全く震えていなかった。マルコの言葉は、彼女の心に何の波風も立てていないようだった。

むしろ、少し笑いたいくらいだった。

古い写真とはいえ保存状態が良く、写っている人物の姿は歪んだりぼやけたりしていなかった。

西園寺希美は母親の笑みを浮かべた目元を、指先でそっと撫でた。

それ...

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