第251章 新しい仲間

橘元紀の怒気を孕んだ大声とは対照的に、橘奏太の表情は極めて平穏であり、微塵の怒りも感じさせなかった。

橘賢治は弟から視線を外し、下の階のリビングで不機嫌そうに座っている橘元紀へと目を向けた。

腕時計のバンドを軽く締め直すと、賢治はゆっくりと階段を下り、ダイニングテーブルのそばへと歩み寄った。豆乳が入ったグラスを手に取り、一口すする。「父さん、奏太に何を聞かれたんだい?」

いまだ怒り心頭の橘元紀は、長男からの問いかけにも硬い声で応じ、そこには隠しきれない苛立ちが混じっていた。「西園寺幸治のことについてだ!」

橘元紀の口からその名が飛び出した瞬間、賢治は微かに眉をひそめた。何も言わなかっ...

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