第281章 分散

男のキスは強引で、容赦のない懲罰の響きを帯びていた。

西園寺希美はそれに耐えきれず、後退を余儀なくされる。

だが、神宮寺蓮の掌が彼女の腰をがっちりと拘束しており、逃げ場などどこにもなかった。

「んっ! 神宮寺蓮っ!」

彼女はようやく隙を見つけ、両手で彼を突き飛ばそうとしたが、男はその手を乱暴に掴むと、自身の下腹部へと押し付けた。

掌に伝わる熱い感触に、西園寺希美は瞬時に顔を真っ赤にした。すぐさま手を引き抜こうとするが、男の強い力に押さえ込まれ、身動き一つとれない。

「ヤコブ!」

神宮寺蓮が西園寺希美をベッドに押し倒したその時、外からマルコの声が響いた。

「ルッソさんが来たわ」...

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