第116話

レックスフォードは、キャリア史上最大級のクライアントであろう相手を安心させようと必死だった。

「ローラン様、お約束いたします。私はこの手の仕事には細心の注意を払っておりますので。モールプロジェクトは万全の態勢で進めさせていただきます。見落としなど決してございません」

アシュトンは短く頷いた。「防犯カメラの映像を改竄するには、正規のアクセス権を持つ者の協力が必要だろうな」。彼は探るような目でレックスフォードを見た。

レックスフォードは答えた。「となると、経営陣か警備スタッフです」

サヴァンナが割って入った。「誓って、私は何もいじっていません。この職を賭けてもいいです! やり方すら知りませんから」...

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