第166話

ダイニングルームに、凄まじい破壊音が轟いた。

皿が砕け、カトラリーがけたたましい音を立て、ワイングラスが弾け飛んだ。

ケーキは床に真っ逆さまに落ち、テーブルクロスに半分覆われ、自重でぐしゃぐしゃに潰れていた。

誰かが悲鳴を上げた――グウェンドリンだったと思う。

メイドが何かを叫んだ。

他の者たちも叫びだす。

レジナルドの肩に、飛んできたフォークが突き刺さった。

エドゥアールは胸に陶器の皿を受けた。

ガラスがレジナルドの手を掠め――指の関節に、細い赤い線が走る。

彼はエドゥアールのもとへ駆け寄り、椅子が倒れる前にその背を掴んだ。

椅子が床を擦る音。駆け寄る使用人たち。

誰かが心臓の薬を、と叫び始...

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