第219話

筋肉痛はそれほどひどくはなかった。太腿の奥がじんわりと疼くだけ。耐えられる範囲だ。

私がバスルームから出ると、アシュトンはもう服を着ていた。

階下に下り、私はダイニングテーブルの一番端に座った。背筋を伸ばし、動きは慎重に。

向かい側では、アシュトンが片肘をついて私を見ていた。

「食べないの?」私は顔を上げずに尋ねた。「それとも、ずっと私を眺めてるつもり?」

「腹は減ってない」彼はそう言ってから付け加えた。「ゆっくり食え。誰も取ったりしない」

私はスプーンを置き、スープボウルを持ち上げて半分ほど飲むと、それを置いて胃に手を当てた。「お腹いっぱい」

「本当か?」

「ええ」

「じ...

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