第174章 恋愛関係を発表する

ダイニングルーム。

黒崎冬馬はテーブルに並ぶ料理をひと目見て、瞳の奥に驚きが走った。

九条司に、こんな料理の腕があるなんて。

――胃袋を掴めば、知夏の心まで取り戻せるとでも思っているのか。

甘い。滑稽だ。

冬馬はキッチンで手を洗って戻ると、味噌汁を一杯よそい、温井千代の前へ差し出した。

「伯母さま。頂き物ですが、よかったらどうぞ。喉を潤してください」

「まあまあ、ありがとう。あなたたちも早く座って、一緒に飲みなさい」

上座に千代が座り、片側に温井知夏と黒崎冬馬。反対側には、九条杏奈の小さな影――。

食卓の空気は、いかにも和やかだった。

そこへ九条司が無言で入ってきて、娘の...

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