第183章 自業自得

数分後。

温井知夏が個室から出てくると、津崎詩織がまだそこに居座っていた。意外そうに、まぶたをひとつ持ち上げる。

津崎詩織は鼻で冷たく笑い、嘲るように言い放った。

「温井知夏。なに得意になってるの? 色で男を繋ぎ止めたって、いつまで保つのよ。いずれ色あせて飽きられる。そのときあんたは、上流の奥さま連中の笑いものになるんだから」

「ご心配なく」温井知夏は口角をわずかに引き上げる。

そもそも今の自分と黒崎冬馬は、名実ともに恋人というわけでもない。仮にいつかそういう日が来たとしても、怖がる理由などない。

人生なんて、せいぜい数十年。何もかも気にしていたら、自分の人生を生きる余裕がなくな...

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