第22章 あの女のせいだから

「ひとまず命は取り留めました」医師はそう答えた。

それを聞いて、九条司は胸のつかえを下ろす。

だが医師は表情を崩さないまま、重い口調で続けた。

「ただ、まだ話は終わっていません。娘さんの状態は依然として危険です。しばらく入院して経過観察が必要で、症状が完全に安定してからでないと退院はできません」

「この間、付き添いの方がきちんと看てあげてください」

司の心臓が、また持ち上がる。

ほどなく九条杏奈は高級病室へ移された。

司はベッドの傍に腰を下ろし、大きな手で娘の小さな手を包み込む。

「パパ……」

「しゃべりすぎるな。まだ具合が悪いんだ」司は低く、やさしく言い聞かせた。

その...

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