第57章 見知らぬ番号

「知夏、杏奈のお見舞いに来たのか?」

九条司は彼女の姿を認めるなり、瞳の奥にぱっと喜色を灯した。

温井知夏は首を横に振る。

「違う」

そう言い捨てて、そのまま脇をすり抜けようとする。

九条司が慌てて手を伸ばし、彼女の腕をつかんだ。

「知夏、杏奈が階段から落ちたんだ。すねを骨折して……」

その言葉に、温井知夏はきっと睨み返す。

「九条司! 娘の体で冗談言うの、いい加減にして! 杏奈は病室でおとなしくしてたでしょ。どうして階段から落ちるのよ!?」

「本当なんだ、知夏……!」九条司は必死に弁解する。

温井知夏は歯を噛みしめ、鋭く遮った。

「あなた、あなたのお母さんと組んで、一...

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