第22章 彼女は、道で拾ったかわいそうな子

夜十神望は美咲を自分の膝の上に引き寄せ、長い指で銀の箸を持って水晶海老餃子を摘み、美咲の唇元へと運んだ。

美咲は遠慮することなく、一口で頬張り、ゆっくりと咀嚼し始めた。

うーん～

おいしい、すごくおいしい。

夜十神望の予想は的中していた。先ほど美咲がテーブルを見渡した時、この水晶海老餃子に最も長く視線が留まっていたのを見逃さなかったのだ。

彼女が美味しそうに食べる様子を見て、夜十神望は心から満足感を覚えた。

「他に食べたいものは？取ってあげるよ」

小さなものの世話を焼くのは彼の役目だ。

美咲が適当に洋食を指さすと、執事がすぐさま皿を美咲の前に運び、夜十神望はフォークに持ち替えて...