第30章 龍兄、鳳凰を狙わないで、彼女は驚くほど醜い

その返事を見て、葉葉はもう何も聞けなくなった。

大物は大物、たとえ出資者だろうと関係ない。

断られたものは断られたまま。

「そう…」

美咲は携帯のメッセージを見つめ、削除してから携帯を脇に投げ、唇を歪めた。

夜十神望とさらに交流を深める?

今まさにそうしているじゃないか。

……

四葉の本部で、玄武はワイングラスを手に歩いてきて、堂々とソファーに腰を下ろし、黙って携帯を見つめる葉葉の眉間に寄った皺を見た。

「霊姉、何してんの?」

葉葉はようやく我に返り、来訪者を見て思わず、「玄ちゃん……」

「やめろ」玄武は不機嫌そうに、「玄武って呼べって言っただろ」

玄ちゃん玄ちゃんって...

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