第152章

執事は意識を失ったらしい。全身の力が抜け、柚木結華の身体にもたれかかってくる。揺すっても反応がない。結華は慌てて鼻先に指を当て、呼吸を確かめた。

焦りに背中を押され、結華はすぐ救急へ通報し、その場で執事を見守った。

市街地からはかなり離れているのに、救急車は驚くほど早く到着した。最寄りの病院へ搬送され、執事はそのまま救急処置室へ押し込まれる。

結華は廊下のベンチに座り込んだまま、赤く灯る「救急処置中」のランプと、手の中のスマホを交互に見つめ続けた。

執事の年齢を考えれば、お婆さんのことを知っていてもおかしくない。なのに、肝心なところで突然倒れるなんて。結華の心臓は、ジェットコースター...

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