第161章

柚木安高は肯定も否定もせず、涼しい顔で茶を一杯注ぐと、柚木結華の前へそっと置いた。

「安高伯父さん。おじいさまが亡くなったばかりなのに、こんなこと……ふさわしいと思いますか」

結華の声は冷たく、それでいて芯があった。

祖父は苦労して三人の息子と一人の娘を育て上げた。育て方に偏りがあったなんて話は、結華は一度も聞いたことがない。

それなのに――祖父がいちばん寄り添いを必要としていた時、あの四人は、惜しむ気配すら見せなかった。

「結華。今の世の中ってのは、だいたいこんなもんだ」

「こういう話は柚木家だけじゃない。お前だって、もう気づいてたはずだろ」

結華はその考えに賛同できなかった...

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