第41章

「んんっ……んぅ――」

鈍い振動が、ぶるぶると断続的に伝わってくる。

柚木結華は九条獅堂に貪るように口づけられ、息が詰まりそうになって、頭の中までふわふわしていた。しばらくしてようやく、それがスマホのバイブだと気づく。

全身の力をかき集めて、目の前の男を押し返した。

やっと息が吸える。

仕事中は、思いつきを電話一本で途切れさせたくなくて、着信音を常にバイブにしている。癖みたいなものだ。

盛り上がっていた九条獅堂は、いきなり強く押し返されて眉をひそめた。さっきまで、こいつの身体は確かに応えていたはずなのに。

女って、結局そういうものか。口では拒むくせに、心と身体は別。

結華がス...

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