第50章

そう思い至った瞬間、柚木結華は堪えきれず、ネックレスのエメラルドを指先でそっと撫で直した。

ぞくり、と。

痺れるような熱が指先から生まれ、掌、手の甲、手首、肘へとじわじわ這い上がってくる。

彼女がこれまで触れたどんな「本物」よりも、反応は強烈だった。

つまり――このネックレスが骨董市場のガラクタ同然で取るに足らないか。

あるいは、このところ触れてきた宝の中でも、抜きん出て最上級の一点か。

そして、このネックレスは九条家にある。骨董市場の品と価値を比べること自体が馬鹿げている。

柚木結華は席に腰を据えたまま、慎重に考え込んだ。

さっき、ノディ一号にいた時には、なぜ感じ取れなかっ...

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