第115章 身の程わきまえ

ずっと黙っていた川島千晶は、さっきまでベッドに寝転がっていた。

だが現場を押さえられたと見るや、開き直ったように布団をぐるぐる巻きにして起き上がり、恥も外聞もなく来栖琴音に言い返した。

「出てけって言われたからって、はいそうですかって出てくわけ? なんでよ」

琴音が反論するより先に、千晶は鼻で笑う。

「そもそも、ここは私たちの家なんだけど? よくもまあ追い出せるよね」

「……まだ懲りてないみたいね。だったら、ここが誰の縄張りか、見せてあげる!」

言い終えるや否や、来栖琴音の目がぎらりと光り、川島千晶へ飛びかかった。

「来栖琴音……やめろ!」

川島治が慌てて腕を伸ばし、琴音を遮...

ログインして続きを読む